エピソード122 No-No Boy part1

金森幸介のレパートリーに"No No Train"という楽曲がある。
誰が呼んだか「いやいや列車」
「いや~んいや~ん列車」とは呼ばないで。それではルーキー新一である。
「こ・れ・は・エ・ラ・イことですよ!」になってしまうのである。
最近のライブで金森幸介は、この曲をなんともソウルフルなアレンジで演奏している。
曲間の「ハッ!」という叫びは、和田アキ子の「♪あの頃は ハッ!」への
オマージュかと思っていたら、本人はジェームズ・ブラウンのつもりだったらしい。
いわゆる「ドッグ・ブレス唄法」という奴だったのだろうか。

なにはともあれ、私は今、この"No No Train"が大のお気に入りなのである。
ギター弾き語りであれほどにグルーブを感じさせる演奏家は神崎川流域では希少であると思う。

周りの音楽関係者諸氏から、金森幸介は「扱いにくい男」と評されているらしい。
頑固一徹、人呼んで「いやいや馬並みオヤジ」と煙たがられているらしい。
しかし、果たしてそうなのだろうか。
私はいまだかつて、彼がコンサートやライブで、現場のプロデューサーや舞台監督に
ダメ出しをしている光景を眼にしたことがない。
一旦参加すると決めたら、プロデューサーに全てを託すのが彼の流儀なのである。
そもそも彼は"No No"と感じた現場には初めから近づかない。
スケジュールがスカスカなのはまさに、その流れであり、
預金通帳がショボショボなのもまさに、その結果なのであるが、そこはそれ、
自分が選んだ道だもの。人間だもの。by相田みつをだもの。

「私は共には出来ないが、ご成功をお祈りしたりしてるもんね ワ~レ~」くらいの
心配りは出来る男である。
ときに読みがはずれ、納得できない現場に迷い込んだりもするが、そのときだって
己の運命(さだめ)とじっと堪え、愛想笑いすら浮かべて見せる配慮、寛容の男である。
AKB総選挙でご贔屓の柏木由紀ちゃんが三位に昇格したニュースに我が事のように歓喜する
博愛の士なのである。「還暦のオジンが気色悪いわ!」というなかれ。
これすなわち、「愛は世界を救う男」なのである。
それなのに、あ~それなのに・・・
そんな私を皆でよってたかって虐めるんだもの・・・人間だもの・・・もうエエっちゅうねん。
扱いにくいといえば、有山の方が明らかにワガママのはず。
なのに、「有山さんは扱いやすいんですわ」ですと。妙にスタッフ受けの良い奴・・・
S田谷一家惨殺事件の容疑者になりかけたくせに・・・

分かった。分かりましたよ。それならいっそ"No"と言える日本人じゃなくて、
"No"を言えるフォーク歌手。
人呼んで"No-No Boy"になってやろうじゃないかないかド~トンボ~リよっと。
いつの間にか幸介人称になってるけど・・・

続くよ。