幸介からのメッセージ2004/04/26
森英二郎氏は『小説新潮』の表紙画を担当しておられる。
で、氏のファンである僕は毎月毎月発売日を心待ちにして、いそいそと本屋さんに出かけて行く。
いつ見ても素晴らしい! 裏切られることなどあるはずもない。さすが“美しい絵を描く人たちが
いる“のモデルとなられた御方であらせられる。
と、僕はページをめくり、いつものように【表紙にひとこと】に目を移す。そこには氏の有難きお
言葉がある。今月5月号は[電話]について何かが語られているらしい、ということはすでに表紙
の絵から推測されている。さて、さてと・・・・。?。?!。!。!!!。
そこに登場する友人とは紛れもなく僕のことである。何故ならそこに引用されているメールは氏に
僕が送ったものだからである。
それにしてもなんと阿呆まるだしのメールであることか。一体全体とうに50の坂を越えた日本男児
たるものが「・・・・よぉ~~ん!」とは何事か。
我ながら今更ながらに情けないものがこみあげてくる。
サイレンス印象派のシンガー・ソング・ライターともあろうものが、まさか本屋の立ち読みで赤面
するような人生を送るはめになろうとは思いもしなかった。
それにしてもこれは信書の秘密の侵害ではあるまいか? いかに匿名とはゆえ、わかる人にはわか
ってしまう。もうすでにある人に「あれって、幸介さんでしょ。すぐわかったよぉ~~ん!」と茶
化されてしまった。「えっ? なにそれ? 知らないよぉ~~ん!」と切り返してやったが、
「それはそれは、失礼しましたよぉ~ん!」とまぜっ返され、あえなくノックアウト、ゲームセッ
ト。この勝負、完敗となった。
「ハード・ボイルド、ハード・ボイルだあ、ハード・ボイルですと?」などと訳のわからないこと
を口走りながら再起を期す男、ここにあり。