TRIP#8 「予感」

予感というものがある。
長崎フォークウインドの会場敷地内には乗馬クラブがあった。
楽屋となったクラブハウスからコンサート会場へ向かう道を、
たずなを引かれた馬が、僕の目の前を横切って行く。
予感がした。この場合は「自分は言ってしまうだろう」という予感だ。
ミュージシャンを乗せたバスがクラブハウスの前に到着する。
降りてきた金森幸介の腕ををつかまえて、厩舎の方を振り向き
僕は叫んだ。「すいませ~ん!係の人~! 馬にげてるよ~。」
予感はあたった。しかし予想外のこともあった。
金森幸介が「ヒヒヒ~ンッ!」といなないてボケ返したことである。

「予感」その2
翌日は空き日だったので、当ホームページの主人が長崎観光に連れていってくれた。
いくつか観光地をめぐり、金森幸介もお気に入りだというグラバー園にやって来た。
急な斜面を登る長いエスカレーターの途中で、旧グラバー宅の裏手に馬小屋を発見。
・・・予感がした。
僕らは広いグラバー宅を見学しているうちに、金森幸介を見失った。
その時僕は、電撃に打たれたように家の裏手へ走り出て、
薄暗い馬小屋の中に向かって叫んだ。
「こ~すけさ~ん!」
返事はなかったが、金森幸介は他の場所ですぐに見つかった。
てっきり馬小屋にいると思って探しに行った、と言うと
少し小さめに「ヒヒヒンッ」と鳴いてくれた。
いい人なのだ。